
2025年10月9日(木)に開催された、「都市と循環EX」に参加してきました。
サーキュラーエコノミー、SINIC理論、自律社会、コンヴィヴィアル…
普段の会話では一切出てこないキーワードだらけのトークセッションで、
まるでいきなり100m走らされたかのような疲労感でしたが、
面白いお話を聞けました。
みなさんSINIC理論ってご存じですか?サイニック理論、と読むそうです。
怪しいと思った方、警戒心が強くていいと思います!
とんでもない情報量の社会では当たり前の自衛反応だと思います。
わたしも「なにそれ~聞いたことない~あやしい~~~~~」って思いました。
SINIC理論とは、オムロン株式会社の創業者、立石一真さんたちが発表した未来予測の理論、だそうです。
これからの社会で必要になるものやことを先駆けて創り出すために、どんな未来になるのか予測しよう、ということ(ものすごくざっくりしているのできっと語弊があります)だそう。
これを発表したのが1970年。前回の大阪万博の年ですね。
でもこの時点で、すでに未来が情報化社会になることを予測していたというので驚きです。
オムロンはこの理論を羅針盤として経営方針を決めているそうなので、さらに驚きです。
SINIC理論によると、2025年の今は「最適化社会」なんだそうです。
「最適な社会」ではなくて、「最適化社会」。
たくさん作って売って手に入れて、わたしたちは物質的に豊かになりました。
でも「疎かにしてしまったがためにツケが回ってきているのでは?」という物事がたくさんありますよね。
エネルギー問題とか、人の心の問題とか。
そういった負の遺産をどう解決しよう、というのが最適化社会のメインテーマだそう。
そこから人として豊かに生きるために「自律社会」がゆるやかにやってくる、というのがこの後訪れる未来だよ、ということでした。
わからない!

自分を律する社会、です。わたしは今日も自分を律することができず、おやつを食べました。
うーん、果たしてみんなで一斉に自分たちを律する社会ってできるんでしょうか。
発展し続ける科学技術に、わたしたちは「倫理観」を持って判断していく。
できるのかな!?
とは思いますが、みんなで働く時間は適切にしようね、って意識したり
セクハラもパワハラもダメだよね、ってみんなちゃんとわかってます。
昔はみんなホームや電車内でスパスパ煙草吸ってましたが、
今では喫煙できる車両なんてありませんもんね。
明日からすぐには変わらないけど、ゆっくりと変わっていくものなのかもしれません。
リンクスはできるだけ自然素材を使った家を建てています。
どうしても自然素材じゃできない/とんでもなく高価になってしまう/長期間にわたる性能の維持ができない、という場合には自然素材じゃないものを使いますが、可能な範囲でそうしています。
はるか未来、リンクスが建てた家を解体するとなったときに、
環境に悪い作用を与えるようなものだと嫌だな、と思うからです。
利便性や利益を追いかけて、未来に「ツケ」として残ってしまうようなものを作るのは違うんじゃないか、と考えています。
この、「嫌だな」と思う気持ちが大事なのかもしれません。
それはリンクスの利益にはならないことです。
自然素材とか言ってオシャレぶってる、ブランドとして売ってるだけ、お高く留まってるとか、そういうことでもないんです。
年間10棟ほどの小さな工務店ですが、いつか立つ鳥になるなら、跡を濁さずにいたいなと思っているのです。

リンクスがそういう家を建てていることが、のちに来る未来で評価されたら嬉しいな、とトークセッションを聞いて思いました。
ところで今の時代を中世のルネサンスに似た現代のルネサンスという方もいます。
ルネサンスの次はバロックです。
バロックって、ゆがみ、とかひずみ、とか、そういう人の生々しさみたいなもの。
もう一度バロックが来るのかな。どういう未来になるんだろう。
みなさんはどういう未来を見てみたいと思いますか?