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オーナーズブログ

長雨と木のドア

長雨と木のドア

「祇園祭が終わるころに梅雨が明ける」と京都市内ではよく言いますよね。

たしかに祇園祭(と私たちが言っているのは宵々々山〜山鉾巡行あたりのことですが)の終わるころに梅雨明け宣言のニュースを目にすることが多い気がします。
じめじめと蒸し暑くて洗濯物は乾かないし、カビがすぐに生えるし、雑草はすぐに伸びるし、どんよりしたお天気はなんだか元気が出ない…。
そこにきて、我が家のトイレのドアがとても閉まりにくくなっています。

湿気とドア

というのも、我が家は築40年ほど経っている中古住宅をちょっとだけリノベーションしたオンボロなので、
玄関、各部屋のドアが年季の入った木のドアなのです。そのまま代えずに使っています。(使えるしもったいないし)
飽きたり汚れが取れなくなったらペンキでも塗ろうかなーなんて考えている程度にはまだまだ使う予定なんですが、
前述の通り、梅雨時、秋の長雨など、何日か雨が続いて湿度が高い日が続くと、途端に閉まりにくくなります。
とはいえ全く閉まらないわけではなく、いつもなら途中から手を放しても慣性で閉まってくれるのが、
どこかが干渉するようになり最後までぐっとノブを引いて閉めないといけなくなる、といった感じです。

「木が反ると書いて板」


リンクスのデザインで大事にしている自然素材。なるべく化学製品で加工していない、人の体にやさしい素材で家を建てたいという思いから無垢の杉板や木製ドアなどを使っています。

木材は板になっても呼吸をします。湿度によって細胞が膨張したり収縮したりを繰り返します。
木材の反りについて調べていたら「木が反ると書いて板と読む」と書かれているサイトが。
確かに!(「反」は面積の単位なので、反りよりも面のほうの意味だと思いますが…)
というわけで、雨の季節に湿度が高くなってくると板が湿気を吸い込み膨張するということなんですね。
逆に乾燥していると保持していた湿気を吐き出して収縮します。
例えばリンクスの造作キッチンは無垢の杉板で作っていますが、この調湿作用のおかげで食材が痛みにくいそうです。
ドアについていえば室内と室外の湿度差が大きいとそれぞれの面で膨張/収縮が起こり、ドアが少し反ってしまうということでした。

…木のドアは難しい?

じゃあ木製ドアって難しいのかな…失敗した…?と思うかもしれませんが、
「雨の時期にちょっとだけ閉まりにくい」だけです。
それを補って余りあるデザイン性と、金属や新建材にはない木の質感の良さがあると思っています。
リンクスはアメリカのシンプソン社の木製ドアをよく使っていますが、やっぱりかわいいんですよね。

先日久しぶりに「ホーム・アローン」を見たんですが、おうちのドアがかわいくてかわいくて。
白く塗装したドアに真鍮のドアノブが鈍く金色に光っていて、まさにアメリカ!といったデザインですよね。

スタッフの家はどうなの??

社長と廣瀬さんのお家ももちろん木製ドアなんですが、社長宅は全然大丈夫だとか。
廣瀬さん宅は玄関が閉まりづらくなるみたいですが、まあ許容範囲内とのこと。

なによりも毎日出入りするから、愛着がわくんですよね。


もし何をどうしても閉まりづらい!ということがあればリンクスまでご連絡ください。