京都市上京区 U様邸
敷地面積:77.85㎡ (23.54坪)
延床面積:83.89㎡ (25.37坪)
1階床面積:40.43㎡ (12.23坪)
2階床面積:43.46㎡ (13.14坪)
ロフト階床面積:18.90㎡ (5.71坪)
家の間口3.3m。京都でよくある間口が狭く奥行きの長い「鰻(うなぎ)の寝床」と言われる敷地です。特徴のある敷地ですが、奥行きを活かしたプランニングで効率のよい生活動線を創り出しています。
コンパクトハウス(狭小住宅)とは思えない広さを感じる家です。
1階部分の外壁はスギ板張り、自然塗料オスモのバークグレー色。
今回の玄関ドアは敷地が準防火地域内であるため木製の玄関扉ではなく、防火仕様のシンプルなドアを採用しています。
2階部分はサイディングの継ぎ目を見せない意匠とするためジョリパット ミーティア仕上げで塗装しています。
玄関ドアを開けると奥行きのある通り土間
杉の板張りの壁も凄く印象的です!
奥の造作靴箱は床から天井まであり、収納力抜群です。
棚板も調湿性に優れた杉を使っているので、カビなどの発生も抑えてくれそうです。
奥様の施術室
玄関入って左側は鍼灸の免許をお持ちの奥様が将来的に使われる施術室。玄関ホールからだけでなく通り土間からもお客様が直接入れるようにしています。
プランニングの際に鍼灸関連の本をたくさんお持ちとお聞きしたので、壁面を利用し可動式の本棚を取付けました。
部屋には施術時に使う用にミニ手洗いを設置しています。
外出・帰宅動線を考えた収納
1.鍵ニッチ
限られた玄関スペースを有効活用するため。下駄箱の一部を凹ませ鍵を置くためのニッチをつくりました。置き場所を決めておけば、出る前に「あれっ、鍵は?!」というバタバタも無くなります。
2.玄関収納
玄関と洗面をむすぶ廊下には、コート等を収納できるクローゼットを配置。
出かける時に取り出しやすく、帰ってきた時に戻しやすい場所に収納を設ける事でお部屋を綺麗に保つことができます。
また、外気にふれた鞄や上着をリビングへ持ち込まずに済むので、ウイルスなどの感染症予防対策にも繋がります。
コンパクトに集約された部屋
家具はベットだけ、収納は天井吊戸棚。ベットサイド用に造りつけの小棚。
壁付けで足がないので掃除もしやすいです。使い勝手のよいミニマムなお部屋です。
洗面脱衣所兼、ランドリールーム
奥行きを活かした脱衣所兼ランドリールームは洗濯動線を直線状に並べました。置いてあるものは、洗濯機・ガス乾燥機(乾太くん)・物干し・カウンター・収納スペース(可動棚とハンガーパイプ)です。
脱ぎ着をする所に洗濯動線(洗濯機を回す、乾かす、たたむ、収納)にする事で移動も少なく家事の時短に繋がります。広めの洗面カウンターでは、アイロンがけができ、そのままハンガーに吊るして収納できるので凄く便利です!
家族が日頃着る服をこのスペースに集約。ファミリークロークとして1つにまとめる事で管理もしやすくなります。また、それぞれの部屋にクローゼットを設けなくてすむので個室を広く使えます。
部屋と部屋を繋ぐ造作家具
階段を上がるとすぐにキッチンです。
当初、お施主様は既製品のシステムキッチンにするか悩まれていらっしゃたのですが、サイズや質感が決まった既製品のシステムキッチンだと、どうしても圧迫感が出てしまう事をご説明し、造作のキッチンにしてもらいました。
床と同じ杉を使った家具のような造作キッチンは、統一感があり圧迫感を全く感じません。
廊下のような空間に奥行きを活かし、造作キッチン・食器棚・デスクが一列に並んだ造作家具です。
お子様が勉強している姿をお料理をしながら見守れる距離間がとても心地よいです。
完成後、お施主様にも「思い切って造作キッチンにして良かったです!」と大変喜んで頂きました。
完成見学会でも、とても好評でした!
引き出しの底板も全て杉の無垢材
調湿性に優れた杉だけでつくるカップボードは、食品を貯蔵するのにも最適です。
リンクスの造作家具は目につく所だけではなく細部まで、こだわっています!
デットスペースを最大限有効活用
ロフトへ上がる階段のデッドスペースには作業デスクと足元には収納を設けています。
やっぱり落ち着く畳スペース
ちょっとごろんと寝転がる事も、冬場はこたつを置いて家族でお鍋を囲んだり。お子さんが具合が悪い時も、目の届く所で寝てもらえるスペースがあると嬉しいですね。
太陽が差し込む明るいダイニング
住宅密集地では両サイドの家がギリギリまで建っていて、採光を取り込む事が難しく室内が暗くなりがちです。
2階リビングでは通りからの目線も気にせず大きな窓が取れるので、明るいダイニングルームが作れます。
道路を挟んで向かいの建物の植栽が見えるように窓の位置も工夫。奥行きや吹抜けをつくる事で狭小住宅を感じさせないプランニングをしています。
家族の気配を感じる子供部屋
ロフトは2階と緩やかに繋がっている子供部屋です。
子供部屋に居るお子さんもリビングに居るご両親も、お互いに気配を感じる事ができるプランにしています。
2方向にある吹抜け空間は、採光の確保や目線が抜ける事で広々と感じられます。部屋が繋がっているので空気の循環も良く、ダイニングのエアコン1台ですむのも嬉しいポイントです。
フレキシブルな子供部屋
お子さんお二人のお部屋は引き戸で仕切りました。1つの大きな部屋として、仕切りが必要になれば引き戸を使う。お子さんが巣立たれた後もフレキシブルな空間として使えます。
トップライト(天窓)からの採光
トップライトからの採光量は、壁に備えた窓の3倍と言われるほどです。住宅密集地ではトップライトを上手に活用することで、近隣に邪魔されることなく、光を屋内に導くことができます。